君が笑うとき

「莉加」目線

――――――莉加目線――――――


離れたくない…


もう…いなくならないで…


私はすごく必死だった。


幸介…幸介…こうすけ…


「もう一回…やり直したいの…」


「俺……」


幸介は気まずそうな顔をしていた。



あぁ…やっぱり


そうだよね…


私は静かに幸介の胸から離れると、うつむきながら言った。


「ごめん、変なこと言っちゃって…」


幸介に「ごめん」って言われるのが怖かった。


だから幸介の口が開きかけたとき、私は彼の口を両手で押さえた。

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