私とあの娘
「は、花咲さん!これ、落としたよ!」

私は花咲さんの落としたハンカチを拾う。
花のような、女の子らしい匂いがする。

とても心地がいい。
くんかくんか、ってやつをしそうになってしまう私を制御しなくちゃ。

花咲さんにはこの声が聞こえてはないみたい。小声だったのかも。

遠ざかっていく花咲さんを追いかけながら戸惑う。

これ、こっそり持って帰っちゃってもいいのかな?

駄目だ私、これは花咲さんのハンカチだしきっと困ってるかもしれない!

返さなきゃ.....!!!

でも私の手は言う事を聞かない。

ごめんね、花咲さん。
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