いい加減、好きって言わせろ
最初は少し敬語気味で緊張していた蘇宮くんも最近はやけに馴れ馴れしいのだ
星真くんに何度もいわれた
『アイツには近づくな』
…… と。
「あぁー、疲れる
咲水……助けて……」
「あんたがもてすぎるからいけないの
いい加減女達の牙が向く頃かもねぇ……」
「げ……なにそれ?」
「あんたのことはあの王子が守ってくれるから心配ないわよ
王子はあんたのヒーローなんでしょ?」
「・・・」
「そんな顔赤くして照れないでよね
こっちまで照れちゃうんだから」
舌をぺろっと出すと咲水は屋上に向かって歩き出した
「屋上に行きなよ」
?咲水の目が真剣だったから、ゆっくりうなづいて足を屋上に向けた
屋上に行くとさっきまで話をしていたはずの蘇宮くんがボーッと立っていた