俺様常務の甘い策略
焼肉に決めたのは秋月。ジェイクに連れ回された鬱憤が溜まっているのか、ガッツリ肉を食べたいと主張。

「ねえ、藤堂、最後にまたタン塩いい?」

焼肉を食べて超ご機嫌の秋月が、メニューを見ながら瞳を輝かせる。

この笑顔にこの展開、昔……同じような事があったような。

ブランド物に金使ってと言うより、単にエンゲル係数高くてあんなボロアパートに住んでるんじゃないだろうかと、今の秋月を見てると思えてしまう。

こいつなら一人で焼肉屋に平気で入れるだろう。

「デザートの杏仁豆腐はいらないの?」

多分、両方食べるんだろうなあと思いながらも、あえて聞いてみる。

だが、返ってきたのは意外な答えだった。

「あっ……デザートは……今日は遠慮しておく。でも、最後にタン塩食べたいの。いいよね?」

顔はデザートも食べたいって言ってるけど。

ビールも今日は断ってウーロン茶にしたし、さては昨日の事反省してるのか?

「デザート食べたいなら頼めば?」

俺が誘惑の一言を言えば、秋月が「う~ん」と悩ましげな顔をする。
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