俺様常務の甘い策略
朝起きて様子を見に行くと、部屋は綺麗に片付いていて秋月は折り畳んだ段ボールの上に頭を乗せ寝言を言いながら床で寝ていた。

「藤堂のドS……鬼……悪魔……エセ紳士……」

「俺のお仕置き……秋月には甘過ぎたかな?」

秋月の寝言に思わず苦笑すると、彼女の身体を抱き上げて俺の寝室に運びベッドにそっと寝かせる。

「お前ってほんと意地っ張り」

素直に俺の寝室にくれば良かったのにね。

クスッと口元に笑みを浮かべると、俺は秋月にそっと口付けた。

「これは、昨日お預けだった分」

今はキスで我慢するけど、いつ俺のタガが外れるかわからないよ。

秋月の寝顔を見ながら俺は心の中で彼女に警告した。
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