俺様常務の甘い策略
二十箱以上はあるし、寝室から出すだけでも一時間はかかるだろう。

時刻は深夜零時過ぎ。

残業もたっぷりしたし、お腹も一杯だし、お風呂に入ってすぐベッドで寝たいところだ。

「俺の寝室で一緒に寝てもいいんだよ」

秋月に顔を近づけ彼女の耳元で甘く囁けば、彼女は一歩後ずさって声を荒げた。

「誰が寝るか!こうなったら、片付けてやるわよ!あんたが朝起きてびっくりするくらいにね」

他に綺麗に片付いた客室があることはあえて言わない。

ジェイクに身体を触られたんだし、俺のささやかなお仕置きだ。

「まあ、頑張って」

俺は後ろ手に手を振ると、シャワーを浴びに一人バスルームに向かう。

その夜、どうやら秋月は俺への悪態をつきながらぶっ続けで作業したらしい。
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