俺様常務の甘い策略
絆創膏が貼られた私の首に颯介がそっと触れる。

チクンと疼くその傷。

颯介の目が翳る。

「……ごめんなさい」

傷が痛いのは私のはずなのに、こいつの目を見ていると凄く申し訳ない気持ちになった。

それから颯介の家に帰り、シャワーを浴びて部屋着に着替える。

寝室に直行して寝ようと思ったが、気分が落ち着かなくてリビングへ行くと、颯介が誰かと英語で話していた。

ひょっとしてスコット氏だろうか?

颯介は私に気づくと、すぐに電話を切った。

「電話の相手、スコット氏?」

私がそう聞くと颯介は軽く頷いた。

「そう。どうしたの?眠れない?」

私の髪に触れながら、颯介が優しく声をかけてくる。

「……うん」

私はソファーに座ると、コクンと頷いた。
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