俺様常務の甘い策略
「沙羅……?」

颯介の呼び掛けに「う……ん」と答えながらも、私の瞼は閉じたままだった。

いつの間にか私は眠っていたらしい。

颯介の腕の中はとても心地よくて、彼のかけた魔法のせいか悪夢は見ずぐっすり眠れた。

その夜私が見た夢は、とても幸せな夢だった。

夫がいて……子供がいて……犬がいて……。

私は至福の笑みを浮かべ、微笑んでいた。
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