俺様常務の甘い策略
「曾孫ならたくさんいるでしょう?俺にプレッシャーかけるのは止めてくださいよ。でないと、ここを辞めてさっさと転職しますよ」

ニッコリ微笑んで最強の脅し文句を口にすると、じいさんは拗ねたような顔で俺を見た。

「ふん、私を脅す気か。まあ、精々、沙羅くんに逃げられないようにするんだな」

「ライバルってのは対抗意識があって、常に切磋琢磨するもんですよ」

俺はじいさんに向かって企み顔で微笑む。

「……つまり、逃げられないようにお前が仕向けるわけか。沙羅くんも可哀想に。とんだ奴に気に入られたものだな」

「好きに解釈するのは結構ですが、余計な真似だけはしないで下さい。俺が楽しめなくなりますから」

お節介なじいさんに俺はもう一度念を押す。

このじいさん、いろいろ先走りし過ぎて余計な事をしでかすとも限らない。

「うちの会社の為に帰国したのかと思えば……。若いっていいなあ」

じいさんが遠い目をして、しみじみと呟く。
< 31 / 299 >

この作品をシェア

pagetop