遠くて近い声
はじまり

「ゔぁぁー。喉いだーいっ…」
学校の帰り道、家までの坂道をお気に入りの音楽を聴きながら帰っていた。

人生最後であろう、高校の修学旅行終えて、
私、斉藤 凛、17歳は、
ただいま絶不調。


「(何が楽しい遊園地だってのっ!
雨降りに園内巡りゃー、
風邪も引くさっ!)」

ずずっ、鼻がなる。
あいにく、怪しげな広告のついた、
ポケットティッシュは使い切ってしまった。


「……ほんと」






退屈、







学校も、友達も、人生も、
どれも薄っぺら。
私1人何ようが御構い無しに、
然程影響なく進む時間。

「(…帰ってなにしよ。
面白そうなアプリでも探すかなぁ)」

すぐに飽きるだろうけど。
鼻をもう一回ならして、家まで歩いた。
田舎道の田んぼでは、
稲がぐんぐん育っている。

季節は秋。

出会いとは縁のない季節に、
退屈な毎日を変える、
まさかの出会いがあるなんて、

この時の私は、思いもしてなかった。




…………………
初投稿ですっ。
よろしくお願い致しますm(_ _)m
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