妄想ラブレター



「いいよ、もう」



そう言ってアキは笑った。


あたしの好きなお日様みたいな笑顔で。



「手紙をさ、交換して書く事で……ツヤコがおれの事好きになればいいって思ってた」



なにそれ。

ばっかみたい。


そう思いつつ、頬がにやけて仕方がない。


やっぱり恋って病気だな、って思う。

そう、一種の病気だ。



「じゃああたしは、アキに洗脳されたのかもしれない」



そう言って、あたしも笑った。


すると、アキは突然頭を掻きながら目を逸らした。



えっ、なんで?

っていうか……。



耳まで赤いんですけど……なんでですかね。


明らかさっきより茹で上がってますよ?



「あのさ、」



一瞬言葉を飲み込んだ。


けど、すぐに思い直したのか、再び口を開いた。





「ギュって、して、いい?」





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