**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜


あの日から私は肌身離さず

金星のネックレスを身につけていた


「無理してつけなくていいんだよ?」


なんてしぃに言われるくらい、毎日。

外すのなんてお風呂の時の30分間くらい。


「あ〜…あのさ、明日から放課後用事あるんだけど、一人で帰れる?」



ある日の冬の放課後

二人並んで帰る通学路

冬は太陽が沈むのが早くて

代わりに夜が早くやってくる季節

まだ6時だけど夏と比べたらもう随分暗い


そんな暗闇の中で手をつないで

街灯を頼りに歩いて

その街灯はしぃの少し寂しげな表情を照らした


「用事って…いつまで?」


なんだか胸騒ぎがした


「分かんないけどしばらくは。」


"しばらく"

その言葉が胸に引っかかった

けどやっぱり

"これ以上は聞かないで"

そう言われてる気がして


「うん…わかった」


また、頷いてしまった


「ごめん」


謝られると、余計に気になる

でも聞けない

私としぃの間にある線が邪魔をして

入るなって言われてるみたいで。



ねえ、しぃ?

あの時私がもっと話を聞いていたら

あんなことにはならなかったのかな?


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