めくるめく恋心
元カレが手を振り上げ、逃げようとしたけど腕をがっちり掴まれていて逃げられなかった。咄嗟に目をつぶったけど、いっこうに何も痛みを感じない。目を開けて驚いた。


「う、きょう……。」


振り上げられた元カレの腕を、右京が捻り上げていた。


「女に手ぇ上げんのはダメだろ。」

「何だよてめぇ!! 関係ねぇだろ!!」

「関係ねぇけど、見てて気持ちのいいもんじゃねぇんだよ。 このまま腕使えなくされるのとおとなしく帰るのとどっちがいい?」

「チッ! 離せよ!! このクソ女! お前の顔何て二度と見たくねーよ!!」

「それはこっちの台詞だから!!」


元カレは右京の手を振り払うと、顔を真っ赤にしたまま走って行ってしまった。


「右京、ありがとう。 ってか部活は?」

「買いたいもんあったから、途中で抜けた。」


それだけ言って何処かに行こうとした右京の腕を掴んだ。


「お礼させて!!」

「は? そんなのいらねぇし。」

「そんなわけにはいかないでしょ! 右京が助けてくれなかったら大変な事になってたし、私はお礼したいの!!」


_せっかく会えたのに、このままバイバイなんてイヤ!!

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