夢色約束
「ちょ、光!!速いって!!」

人込みからなんとか出られた私は立ち止まった光に言った。


「着いた」

聞いてない!!


「もー、どこに・・・」

ここ、アクセサリーとか売ってる・・・?


「入るぞ」

ここに!?

入ったことのないお店を前に立ちすくむ私とは逆に光は躊躇することなく入って行った。

いや、どれだけ根性あるのよ!!

私も急いで光の後を追った。


「いらっしゃっいませー、なにかお探しですか?」

ここでもそそくさとよってくる店員さん。

どこでも人気だねー

なんだか冷めたきもちになった。


「あー、ネックレスとかあります?」


「彼女さんにですか?」

さっき冷めたはずの顔にまた熱が集まる。


「あー、まぁ・・・」

は!?

私は思わず光をバッと見た。


「こちらですぅー」

少し顔が引きつっている店員さんに案内され、私たちはネックレスのコーナーに移動した。
< 123 / 261 >

この作品をシェア

pagetop