無気力な彼は、たまに意地悪



「どんだけ怒ってんのよ、あんた」




はあ、とため息をつくちーちゃん。






そう、私が怒っているのには訳がある。




事の発端は、今朝の教科書を貸したところから。




1限だけ貸して、2限は私も数学だから教科書を返してもらおうとしたのに……




アキちゃんは私の教室まで持ってこなくて、貸したことなんか忘れていた私は授業ギリギリまで気づかなかったんだ。



それで、慌てて遠いアキちゃんのクラスまで教科書を取りに行った、のに!




「アキちゃんのクラス、移動教室だし!そのまま数学の教科書持ってかれてるし、もう!!」



信じられない、アキちゃん!




「それにそれに、今日はなぜか私のことばっかり指すんだよ?!教科書ないとわかんないもん!ばかアキちゃん〜っ」



「いや、コハは教科書あってもわかんないでしょ」



「それは私も亜樹くんに同意」




「そっ、そんなことないもん」




2人して、私のことバカにして!

ま、まぁ、確かに勉強は2人よりは出来ないけど?



でも、でも!そんなこと言わなくてもいいじゃんか〜っ!!



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