Hazy moon night
ハヤテは改札を出ると、当たり前のようにメグミの家に向かって歩き出した。

(この子といるとペース乱されっぱなしだ。わけのわからん事考えたりするし…。さっさと送り届けて、早いとこ帰ろう。そうだ、もう来るなって言った方がいいな。)

ニコリともしないで黙って歩くハヤテの背中を見て、メグミは嬉しそうに笑う。

「それでも送ってくれるんだ。やっぱりハヤテ優しい。」

「仕方なく。別に、優しくなんかした覚えはない。」

これ以上ペースを乱されてなるものかと、ハヤテはわざと素っ気なく答えた。

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