Ri.Night Ⅱ
「桐谷が女と二人で居るって連絡が入ってな。その女が桐谷を振り切って逃げたって聞いたから飛んで来た」
「………」
「やっと俺の元へ来る気になったか?」
ククッと肩を鳴らして笑う中田に眩暈がした。
ついでに、自分の運の悪さに落胆する。
黒烏だけじゃなくてbladeまで現れるなんてホント有り得ない。
運が悪すぎる。
「テメェ、何処のモンだ。コイツは俺が捕まえたんだよ。部外者はどっかへ行け」
「ハッ。今の今までコイツの存在知らなかったクセに何言ってんだよ。俺等が先に目つけてたんだ。テメェ等にやる訳ねぇだろ」
ゲンナリしているあたしを余所に、バチバチと火花を散らし合う黒烏とblade。
……ホント、勘弁してよ。
「あのさ、喧嘩ならアンタ達だけでしてくれない?あたし帰るからさ」
こっちはアンタ等に付き合ってる暇なんか無いんだっつーの。
傷心中なの、傷心中。
ちょっとは気を使ってよ。
「……は?お前、馬鹿か?お前を取り合いしてんだからお前が居ねぇと駄目だろうが」
プンスカ怒っているあたしに呆れた顔でそう言う中田。
その言葉に、ん?と考える。
「あ、そっか!」
ようやく答えに辿り着いて、「言われてみればそうかも」と頷いた。
「ぶはっ」
「何あの子、超面白ぇ」
ん?
あちこちから聞こえてきた小さな笑い声に周囲を見回すと、黒烏とbladeの下っ端らしき男達が肩を震わせて笑いを堪えていて。
……いやいやいや、笑われてる意味が分かんないんですけど。
失礼な奴等だな。ったく。