シンデレラタイム
お互いに自己紹介を終えたのを見て、満足そうな千花ちゃん。
「だから光里。雄弥と仲良くしてね?」
「よろしくね、光里ちゃん。」
「……………。」
よろしく?
ふざけないでよ。
「光里?」
何も言わないあたしの顔を千花ちゃんが覗き込む。
どうすることもできなくて、頭だけ下げた。
なんでこんな奴に。
「あ!そうだ!ちょっとイケメンくん!」
千花ちゃんがフジと真島の方に何かを話しに行った。だから必然的に2人残されて。
「久しぶり。光里ちゃん。」
「…………。」
一歩前に出て話しかけてくる雄弥を睨みつける。
「…そんな顔しなくても。」
「…何が目的ですか?」
「え?ああ。君は知ってるんだもんね。」
「関わるのやめてもらえませんか。」
「それは出来ない相談だよ。」
「姉のこと、好きじゃないでしょう。」
「うーん、まぁなぜだか君には取り入ってもらえないし、雪斗さんにも会っちゃったからね。だから千花から攻めようと思ってさ。」
柊大君でも良かったんだけどね?とクスクス笑いながら、あたしに言う目の前の人。