麗雪神話~青銀の王国~
「はははは!
面白い冗談を言うねえ、君。
僕の霧を払うこともできないくせに」
どういう力でそんなことができるのか知らないが、ヴェインは黒い外套を翻しながら、空中に浮かび上がっていた。
彼の手で霧が凝縮し、一振りの長槍となる。
「さっさと死ね!
スノーティアスの目の前でな!」
間髪入れずに、ヴェインは槍をセレイアめがけて投げた。
その速さは尋常ではない。
セレイアの反射神経があと少し足りなかったら、彼女は最初のその一撃でお陀仏だっただろう。
かろうじて、セレイアは槍をかわすことに成功した。
相手は今丸腰だ。
このチャンスを逃してはならない。
セレイアはそう思ったのだが、甘かった。
地面に突き立った槍が霧散して霧に戻ったと同時に、ヴェインの手には新た長槍が生成されていたのだ。
(投げても平気ってこと?
ずいぶん便利な得物だわ)
感心している場合ではない。
このままでは相手に空から狙われ続けて圧倒的に不利だ。
面白い冗談を言うねえ、君。
僕の霧を払うこともできないくせに」
どういう力でそんなことができるのか知らないが、ヴェインは黒い外套を翻しながら、空中に浮かび上がっていた。
彼の手で霧が凝縮し、一振りの長槍となる。
「さっさと死ね!
スノーティアスの目の前でな!」
間髪入れずに、ヴェインは槍をセレイアめがけて投げた。
その速さは尋常ではない。
セレイアの反射神経があと少し足りなかったら、彼女は最初のその一撃でお陀仏だっただろう。
かろうじて、セレイアは槍をかわすことに成功した。
相手は今丸腰だ。
このチャンスを逃してはならない。
セレイアはそう思ったのだが、甘かった。
地面に突き立った槍が霧散して霧に戻ったと同時に、ヴェインの手には新た長槍が生成されていたのだ。
(投げても平気ってこと?
ずいぶん便利な得物だわ)
感心している場合ではない。
このままでは相手に空から狙われ続けて圧倒的に不利だ。