麗雪神話~青銀の王国~
翼が―――

翼が欲しい。

その時セレイアの視界に、幼い青幻獣の姿が目に入った。

他にプミールの姿はない。

いちかばちか、賭けてみるしかなさそうだ。

「青幻獣!! 私をあなたの背中に乗せて!! お願い!」

セレイアは次々と放たれる槍を右に左にかわしながら、青幻獣のもとへと急いだ。

青幻獣のつぶらな瞳が、じっとセレイアをみつめる。

すべてをじっと見透かす瞳。

セレイアは視線を逸らさなかった。

―力を貸してほしい。真剣な心の中を、目で、訴えかけた。

それが通じたのかどうか。

青幻獣は自らセレイアのもとへ走り寄り、背中を向けた。

―乗っていい、ということだ!

「ありがとう青幻獣!!」

セレイアは青幻獣の背に飛び乗った。

ドレスの肩にかけていたストールを、手綱の代わりに青幻獣の首に巻く。これだけでうまく青幻獣を操れるか心配だったが、今はやるしかないのだ。

おおっと周囲から声が上がる。

「青幻獣が候補を背中に乗せたぞ!」

そんな声が聞こえた気がしたが、今のセレイアは戦いに集中していた。
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