愛ニ狂ッタ人







「キミが雪愛をいじめようとしたその理由は、簡単。

お兄さんに振り向いてもらえない哀しさからストレスを貯め、そのストレスをいじめによって発散しようとしたんでしょ?


トップ合格が今まで自分だと信じていたキミは、雪愛がトップ合格者として入学式の時呼ばれたのを、ずっと気にしていた。
その上雪愛は普段1人で行動するような、どちらかといえば地味な感じの女子。
授業参観など、親が参加するような行事にも、雪愛のご両親は来ていない。

それによってキミは、雪愛がもしいじめを苦に自殺しても、誰も哀しまないと考えたんでしょ?
その上相談出来る相手がいなそうな雪愛だから、もし世間に雪愛がいじめられていたことがバレても、自分が加害者として責められることはないと考えていた。

いじめのターゲットに、雪愛は最適だったんだ」







本当、クズみたいな話だよね。

いじめられて良い人がいるわけないのに。

それに、園田愛恵は知らない。






「雪愛をいじめると、僕が出てくること、キミは知らなかったみたいだネ?」






僕は一生雪愛を守ると決めたんだ。

世界中を敵に回したとしても、僕は雪愛の味方でいる。

そう、誓ったんだ、僕は。






「僕は雪愛を守るナイトのような存在だよ?
キミが雪愛をいじめようとした主犯だと気がついて、僕はキミのことを調べ始めたんだ。

キミがお兄さんに恋をしていることも。
キミが家族に愛されない寂しがり屋ということも。
お兄さんに振り向いてほしいと感じていることも。

僕はキミのことなら、何でも知っているよ、園田愛恵ちゃん?」







そう。

全ては…雪愛を、守るため。








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