さぁ、オレと恋をしてみようか
どうして、そう思うの…?よくわからず、首を傾げると、お兄さんは頭をポリポリとかいた。


「いやー、オレが杏仁豆腐なんか勧めたから、てっきり気を悪くさせたんだと思って…」
「えぇっ!?そんなこと思ってたんですか!?」


ビックリした…。まさか、あれから数日行かなかったってだけで、そんなことを思ってたなんて…。


「チガウの…?」
「チガウもなにも、わたしもお母さんもプリンより杏仁豆腐のほうが美味しいって思ってて。でも3日連続は、さすがに行けなくて、それで日にち開けて来てみたんです…」
「なんだ、そういうことだったんだー」


お兄さんは、頭を抱えると、グシャグシャとその髪をかき乱した。


「別に毎日来てくれたって、かまわないのに」
「売り上げになるから?」
「うん、そう。…じゃなくて!!こんなカワイイ若い子が毎日来てくれるなら、嬉しいでしょ」


お兄さんは、一度わたしの言葉に、のっかるとすぐさま否定した。


ノリツッコミもできちゃうんだね、お兄さん…。


それにしても〝若い〟は、否定しないけど〝カワイイ〟は、ウソに決まってる。


だってわたしは〝ビミョー〟なんだから。


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