さぁ、オレと恋をしてみようか
だから同年代の人と出会うこともなく、誘われてLINE登録もしたけど、やっぱり、わたしには必要がなかったみたい。


みんなのタイムラインを見れば、毎日楽しそうで、夢がなくても大学に行っとけば良かったのかな?なんて、思えてくる。


「あー、時間かぁ」


特にやることもない休憩だけど、1時間が経つのは、あっという間で、重い腰を上げ、売り場に戻った。


「美和子さん、ありがとうございました」
「あら、もう1時間経ったのねぇ。じゃあ、5時までお願いしますね」
「はい」


2年経った今でも、美和子さんはこうやって〝5時までお願いしますね〟と、頭を下げてくれる。


こんな人の下で働いてるのだから、わたしは幸せなんだろうな、と思う。


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