暁天の星


角を曲がってそのまま歩く彼の姿を遠くから見守る。




そのまま彼が入っていった家を確認した。



遠くからだからよく見えないけど、なかなかでかい家だ。









さて。





「出てきなさい。」





わたしの一言に、物陰から人が出てくる。


男が2人に女が1人ね…。






「何の用?」

「アンタを抹殺しに来たのよ。昨晩は散々暴れてくれたみたいじゃない。」



女が口を開く。



昨晩…………?





ああ。あの犬男たちのことか。


すっかり忘れてた。







「ピアス、返してもらうよ!」







****






後ろでのびてる3人からピアスを頂戴する。




さて、帰りますか。





くるっと向きを変えて、首を回しながら歩く。





なつきくんのことは、慎重に動こう。
とりあえず、今日のところは引くとするか。



この地区はマキの管轄下だから…、今日にでも聞いてみよう。

やっぱりどうしても気になる。




あの子の涙と傷を思い出した。





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