暁天の星
角を曲がってそのまま歩く彼の姿を遠くから見守る。
そのまま彼が入っていった家を確認した。
遠くからだからよく見えないけど、なかなかでかい家だ。
さて。
「出てきなさい。」
わたしの一言に、物陰から人が出てくる。
男が2人に女が1人ね…。
「何の用?」
「アンタを抹殺しに来たのよ。昨晩は散々暴れてくれたみたいじゃない。」
女が口を開く。
昨晩…………?
ああ。あの犬男たちのことか。
すっかり忘れてた。
「ピアス、返してもらうよ!」
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後ろでのびてる3人からピアスを頂戴する。
さて、帰りますか。
くるっと向きを変えて、首を回しながら歩く。
なつきくんのことは、慎重に動こう。
とりあえず、今日のところは引くとするか。
この地区はマキの管轄下だから…、今日にでも聞いてみよう。
やっぱりどうしても気になる。
あの子の涙と傷を思い出した。