暁天の星


*





戦慄した。






ヘッドホンの向こう側の世界に。








どうしても言葉が出なかった。






殴って蹴って、そんな鈍い音が聞こえる。




女の人や男の子の悲痛な声の中で、一つだけ妙に明るく楽しそうな声。




カワバタ ユウイチか…。





毎日、奥さんとなつきくんに暴言を吐いて、殴って蹴ってを繰り返してる。



ひどい…。






そんな中で、ある1日の、ある発言に、わたしの時が止まった。






『教えてやるよ!俺らはなぁ、オメェの親父に金で雇われてお前ら親子に手出してんだ。

何かお前、朝帰りしたんだってな?優一さん、そりゃもうすっげえ怒ってたぜ〜。



母親の方は毎日毎日股開かせられて嘸かし大変だろうけど、体力あるみたいだし?


ピルも飲ませてあるから孕むこともねえし、俺らはエンドレスで鳴かせられるってわけ!

人妻なんて最高じゃん。


ま、小学生のお前にはまだちょっと早いかな。』






…………………うそでしょ?





朝帰り…。

それは確実にわたしと朝日を見たあの日だ。




そのせいで、今、こんなに辛い思いをさせてる。







迂闊だった。



甘かった。





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