キミはヒーロー。

音が聞こえてびっくりする間もなく、スローモーションのように地面に崩れ落ちるのがわかる。

痛い、わたしの脳は事態についていけてないけど、地面に叩きつけられたら、誰だって痛い。

無意識に目をつむり、次に来る痛みを待った。

でも、いつまでたっても痛みを感じない、感じたのは人の温もりと、優しい甘い香り。

そっと目を開けると、目の前は真っ暗。

温もりを感じる暗さだった。
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