みんなの冷蔵庫(仮)1
小さな機械音と共に扉が開く。
エントランスの蛍光灯に虫達が群がり、光の中作られた影は佐田さんの横顔で揺れる。


「くららさん……あなたを巻き込んで、本当にすみません」


ボタンは押したまま、佐田さんは深く頭を下げた。


「いえ! 私の方こそ助けてもらったのに、お礼もまだで……」


佐田さんにこんな風に言われたら、もう何も言えない。


「ありがとうございました」


私も頭を下げると、佐田さんが顔を上げる気配がした。


「ただ、これだけは誓います。どんな事があっても、絶対にあなたを守ります」


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