みんなの冷蔵庫(仮)1
京極
綺麗な女の子と出会い放題、もしかしたらニーナと一緒に仕事をする機会もあるかもしれないと思い選んだ職種だったが、実際はそんな事はなく、しかもなぜか僕は自動車メーカー担当のチームに入れられた。

そして今、その自動車メーカーのイベント会場で、イベントが無事行われるよう見守りながら、子供に風船を配っている。


「三浦さん、アンケート用紙の予備まだありますか?」


シルバーのミニワンピースを着たコンパニオンが、甘えた声を出しながら近寄ってきた。

彼女は先程からなにかと僕に話し掛けてくる。

モデル並とまではいかないが、大きくVに開いた胸元から覗く膨らみや、ウエストのくびれは十分魅力的だし、今日は彼女を連れ帰ってもいいかもしれない。

そんな事をぼんやり思いながら、会場を行き交う家族連れを見ていると、胸ポケットに入れていた携帯電話のバイブが着信を知らせた。





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