カフェには黒豹と王子様がいます
 そんな時マスターからこの店を継がないかという話が出た。

 うれしかった。

 僕はこういう仕事に向いていると思っていたし、何よりこの店のコンセプトが大好きだ。

『コンフォート』癒し。

 お客様に満足してもらえる店を作り続ける自信があった。

 それに、この店を続けていれば、西口ともう少し一緒にいられる。

 僕はその夢実現のために、コーヒーの講習会と、接客の講習会に行きたいとマスターに相談した。

 マスターはすごく喜んでくれた。


 まさか僕がいない間に、あの男がバイトに入るとは思いもしなかった。

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