カフェには黒豹と王子様がいます
「ひどいな、大事にするよ?」

 そのスマイルで言われてもな……。

「じゃあ、僕、西口さんもらっちゃおっかな」

 急にマジな顔で見るなよ。

「い、いいんじゃねえ?」

「ほんと?本気で言ってる?」

「な、なんでだよ」

「何でもないよ」

 なんだその意味深な感じは。


 徳永が少しバイトを休みがちになった。

 当然西口と2人の日が増える。

「西口」

「はい!」

「お前さ、徳永と付き合ってんの?」

「え?そ、そんなことない……です」

 どっちだよ。

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