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「いや、だからっすよ？俺も楓さんの事すげぇカッケーと思うんすよ。男から見ても男前だとは思うんすけど、抱きたいと思った事ないっす」

「あたりめ―だろ！」


思わず苛立った声で即答返してしまった。

まじ、アイツ…

ふざけんなよ。


「で？なんでそんな話してんすか？」


どうやらここで終わりじゃなかったらしい。

聞かなくていい事をアキは聞き出す。


「あー、楓が朝までして眠いらしいから」

「だからしてねぇって、」


タバコを咥えたまま、顔を顰めて取りあえず否定する。


「あぁ…まじっすか？俺、最近欲求不満で」

「お前の欲求不満とか知らねぇし」


ケラケラ笑う流星は灰皿に灰を落とし再びタバコを咥えた。

ごもっともな言葉を吐き出した流星に俺も軽く頷きながらタバコの煙をゆっくり吐き出した。


「誰か居ないっすかね？」

「つか誰でもいいのかよ」

「いや、そう言うんじゃないっすけど。セフレとか…」

「は？お前そこまでしたいの？」

「いや別に本気で作ろうとか思ってないっすけど、寂しい時を埋め合わす？みたいな？どう思います？」

「はい？俺に聞くな。それは楓に聞け」


予想外の言葉を吐き出したアキと予想外に俺に振ってきた流星にタバコを咥えたまま眉が寄る。


「あぁ、なるほど」


なんて言いながらアキは目の前に居るアキは俺をジッと見つめ、それどころか隣から聞こえてくる密かに笑う声にここぞとばかりに深いため息を吐きだした。

その所為で目の前がやけに煙かかって、それを俺は手で払った。