炭酸キャンディ



2人並んで自転車を走らせ10分ほど


本当は電車で1駅だけど


たまには気分転換に自転車がいいって


言ったけど...この暑さはないよね、後悔。



せっかく時間をかけて巻いた髪の毛もこれじゃあ


滲んだ汗のせいで最悪だ。



シュンと肩を落とすのもつかの間


「ここ」

「えっ...すごい...」


自転車が止められたのは大きな豪邸の前。


「適当に止めて早く中はいろうぜ、あち~」


「うんっ」


駿の横にとめて駆け足で後についてくも


はじめて来た家の大きさに驚きを隠せなかった。



「2階の上がってすぐ右の部屋、俺飲み物もってくから先上がってて」

「あっはーい」


階段を上がる前にとても高級そうな鏡の前で


さらっと乱れた髪形をなおしてから


あたしはドキドキしながら階段をあがった


そこには5つの扉、そしてさらに上にも階段があった。



えっと...右だよね


「お邪魔しまぁ...す」

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