炭酸キャンディ
ゆっくり扉をあけると広がっていたのは
あたしよりだいぶ大きくて
全てモノトーンで統一されたとても綺麗な部屋だった
駿...綺麗好きなんだなぁすごい
こんなとこまで完璧なんて、と改めて感心してしまう
あたしがキョロキョロとしていると
開いたままだった扉からジュースとコップを持った駿が入ってきて
「立ってないで座れよ」と呆然とするあたしをみて笑った
「すごいね、お金持ちなんだ?」
「別にそんなことないよ」
『ピンポーン』
4つのコップにジュースを注ぎ終えたと同時に
インターホンが鳴って
相変わらず荷物を抱えて正座をするあたしを見かねたのか
「まぁ足崩してくつろいでてよ」と
駿は全く力のない強さで頭をぽんっと撫でると
玄関へ向かった。
...なんか、緊張しちゃうんだもん。
静かに足を崩して座りなおしていたら
にぎやかな話し声が近づいてきた