歪~ibitu~
クラスメイトは全員で6名。
広い教室に古めかしい机たちがちょこんと置かれている。
千郷と流歌と他の二人が女子。
後の二人が男子だ。
「山本 律です。今日からよろしくお願いします。」
無難な挨拶をして、先生が指定した席につくと千郷が隣でニコッと微笑んだ。
俺が笑い返すと流歌が突っかかってくる。
「ん~?律くん、顔が赤いぞ~!千郷に惚れたのか~?」
「なっ………!?ちげぇよ!暑いだけだ!」
必死に否定しようと言った言葉が不自然なほどに震える。
すると空気を読んでくれたのか流歌が話題を変えてくれた。
「ホント!7月入ったばっかなのにねー。」
「流歌、また海で泳げるね!」
千郷はあんまり話を聞いていなかったらしく、今さら会話に参加してきた。