タイムトラベラー・キス

駅を通りすぎて5分ほど歩いたところには広大な緑地公園がある。
子供たちが遊ぶ遊具の種類も豊富だし、犬が自由に遊べる芝生もある。

木々に囲まれたこの公園は夏も涼しいのではないかと思う。

私たちは公園の中でも人気の少ないところにあるソファに腰かけた。


「ジュース買ってくるよ、何がいい?」

「えっと、じゃあお茶がいいかな」


竜見くんは近くの自販機で緑茶とコーヒーを買っていた。
もちろんおごってくれるらしい。


「どうもありがとう」


「いえいえ、大したことないよ」


二人で隣に座って、景色をぼおっと眺める。
< 153 / 276 >

この作品をシェア

pagetop