タイムトラベラー・キス
「うん、そうだね。雫ちゃん……いろいろとごめんね。反省してるよ。あとこれ、ユカちゃんから手帳を預かってた」
竜見くんの顔はとても落ち込んでいて、ここにきて初めてちゃんと謝られたような気がする。
そして、やっと手帳が戻ってきたことに胸をなでおろす。
嫌な思い出がつまった手帳になってしまって、もう開きたくはないけれど。
それにしても、彼はどうしてこんなに元気がないのだろう。
でも、そんな彼に同情する気は全くないし、彼のしたことはどうしても許せなかった。
「竜見くんって、本当に顔だけだよね。それに気づけて良かったよ。……さようなら」
そう言い残し、私は彼に背を向けてまっすぐに歩きだした。
歩く速度は自然と速くなっていく。
一刻も早くこの公園から出たいって思った。
私と入れ替わっている、17歳の私には本当に悪いことをしたと思う。
7月に戻ってきたら、大好きな竜見くんとは付き合っていないんだもんね。
でもどうか、許してほしい。
これがあなたの、私たちのためなのだから。