殺戮都市~バベル~
「行くぞ!決めた方角から侵攻しろ!目標は黒井だ!ただし、戦闘終了まで目的地周辺で待機、戦闘終了後に一気に勝負を掛ける!」


恵梨香さんの言葉で、一斉に駆け出した俺達。


俺と恵梨香さん、狩野は、ビルの屋上へと階段を駆け上がった。


「こうして一緒に戦うのは初めてかもね。あれからどれだけ強くなったのか、楽しみだわ」


「狩野こそ、ランキングがかなり上がってるじゃないか。もしかして、名鳥さんよりも強くなってるんじゃないのか?」


階段を駆け上がっていても、身体が軽くて会話も余裕で出来る。


「無駄話はやめろ。我々が何を成そうとしているか忘れるなよ?」


そんな俺と狩野の間に、割って入った恵梨香さん。


まあ、どこに南軍の人間がいるかわからないから、気付かれるとまずいよな。


そう考えて、一気に屋上まで上った階段。


屋上に出ると、目指すべく、南軍の中心地にそびえるビルが遠くに見えた。


行く手に……ルークがいるのが気になるけど、一体どれくらいの数がいるんだよ。


俺が死んでる間に、何体増えたんだと思いながら、俺は隣のビルへと駆け出す。


暗い夜の街。


光を放つ煌びやかな街へと……俺は飛び込んだ。
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