あまのじゃくな私が恋をした
相当、驚いているその表情をかわいいと思ってしまう。
はじめて会いたいが為に女の職場まで行くなんて、いまさらながら自分の行動力に笑えてくる。
えみりの同僚達が、期待の眼差しを向けてくるから、俺は期待に応えて好青年を演じる。
そう、俺の腹黒の部分は好きな女だけが知っていればいい。
「どうしているんですか?」
笑顔を振りまく俺が気に入らないのか⁈…そっけない
「逢いたかったから‥じゃダメか⁈」
自分で言っておいて驚いている。
えみりの態度に不安を感じていたのか⁈
「……えみり⁈」
何も言わない彼女の名を呼ぶと
「私も逢いたかった…」
嬉しくて胸に抱きついてきた彼女を片腕でぎゅっと抱きしめ、彼女の本心を確かめるために顎を掴み視線を絡ませる。
だが、その瞳は挑戦的だった。
おもしろい……
それなら…と、
あえて彼女のおでこにキスをする。
「…会いにきてよかったよ」
そう言えば、
キャーキャーと叫んでいる同僚達。
これで、お前は逃げれないよな⁈
悔しがる彼女の頬は、ほんのりピンクに染まっている。
そんな顔で睨みつけてもなんとも思わないが、そんな顔も俺だけに見せてくれているならうれしい。