君が冷たい理由。【完】
お昼になり、凛のクラスでお弁当を陸と一緒に食べている。
「ほんっとやっぱ最低だったのねあいつ!離婚のことは楓には何も関係ないじゃない…っ」
ぶつぶつと言いながらお弁当に手をかける凜。
「…ははは。それでも颯太くんにとって家族をお母さんを取った私のぱぱを、私たちを許せなかったんだよ」
「楓…」
「もう…、あんたなんでそんなにまでしてあいつが好きなのよ…」
「それは…」
例え、恨まれていたとしても忘れられなかった。
あの安心させてくれた手や、あの暖かい優しさが。
「あれだけは嘘じゃないって信じたい」