君が冷たい理由。【完】







その瞬間、芹沢くんに手を握られ部屋を出る。








――あの時と同じだ。
腕を掴まれ指名されたときと。








だけど今は腕じゃなく、しっかりと手が握られていた。








…どうしてこんなにドキドキするんだろう。








「あの…どこへっ…?」





私の質問も無視して階段を降りていく。




エレベーターを使わないのはきっと先生にバレてしまうからだ。






そしてようやくたどり着いたのか、彼はがちゃっと目の前のドアを開ける。








ドアから1歩踏み出すとそこには凄くきれいな星空が私たちを待っていた。








「わあ…っ!きれい…!」






< 57 / 217 >

この作品をシェア

pagetop