君が冷たい理由。【完】
「もしかしたら芹沢、あんたに気があんのかもよ!」
「…へ?」
「へ?じゃないわよ。
今まですみれ以外の女子と話したこともなければ名前も
呼んだこともなかったのに
急にあなたと話し始め、名前も覚えた。」
「う、うん…?」
「もうそれはただひとつ!あんたに気があんのよ!楓!!」
「…え、えぇぇぇぇぇ!?」
凜の有り得ない発想に驚き、ドサッと布団の上に倒れる。
「あ、ありえないありえない!そんなことっ」
「ありえなくないわよ。
…あれ?ところであんたなんで芹沢とは普通に話せてるわけ?
太陽くんでさえ始めはだめだったのに。」
…あ、と口に手をかざす。
「じ、実はね。」
「なによ?」
「よくわからないことがあって…」
「わからないこと?」