オバさん娘・三浦幸子の恋
「呪文を唱えるようなイメージでサァ、こう言いなさいよ」
「何て、言うの?」
「私は変わる! 絶対にステキな女のコになれる! 全ては良くなる! ってね」
「なれるかな?」

 姉からのアドバイスだけど、槇原さんにとっては何だか難しいのかな?

 姉は槇原さんに抱き着き、ギュウッと抱擁した。

「なれるよ、絶対に」と優しい声かけである。
「こんな私は…」
「私には分かるから。槇原さんには色々な可能性を秘めている女のコだって事がね。これからは、その可能性を1つ1つ見つけようよ」
「私の秘めた可能性を?」
「人にエラそーに言っている私だけど、まだまだ半人前だからね」

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