ハッピーアワーは恋する時間
ベールをつけてもらって、チャペルへ行くと、私の夫・・・亜幸さんが待ってくれていた。
スラッとした細身ながら、よく鍛えられた筋肉質の体を覆う、黒いタキシード姿に見惚れてしまった私は、思わず足が止まってしまった。

「あこうさん・・・」
「どうした?未散」と亜幸さんは言いながら、あっという間に私との距離を詰める。

「カッコよすぎ」
「・・・おまえなぁ。分かりきったこと言うなよ」

少々あきれた声で亜幸さんは言うと、前髪をかき上げた。

「言わずにいられないんだもん」
「そろそろご入場のお時間です」と、スタッフから声をかけられた私は、亜幸さんの腕に手を添えて、ゆっくりとバージンロードの方へ歩き出した。


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