ハッピーアワーは恋する時間
「あ・・・ホント。そのとおりだ・・・」
「よかったな」
「・・・うんっ」
「じゃ、乾杯するか」と言ってグラスを掲げた亜幸さんにつられるように、私も亜幸さんからもらったパイナップルジュースのグラスを掲げた。

「俺たちが今、再会できたことを祝して・・・」
「へっ?」

何となく意味深に聞こえたセリフに、ほんの少しだけ、持っていた私のグラスが揺れてしまった。
だけど亜幸さんは、それに気づいているのかいないのか、それとも気にしていないのか。
ニコッと微笑んだまま「乾杯」と言ってきたので、私は気にすることは止めて「乾杯」と言うと、亜幸さんとグラスを合わせた。

グラスに入っている氷が揺れ合わさるカランという爽やかな音が、私たちの間に響き渡る。

「・・・おいしいっ!亜幸さんは何を飲んでるの?」
「ウォッカが少し入ったオレンジジュース」
「あ、そう。亜幸さん、車は?」
「家の駐車場。ここ、うちからすげー近いから、飲むときは一旦家に車置いて来てるんだ」
「ってことは、歩いて来れる距離なの?」
「ああ」と亜幸さんは言うと、ドリンクを飲んだ。

< 48 / 137 >

この作品をシェア

pagetop