ハッピーアワーは恋する時間
「ずっと私を・・・騙してたのね」
「いやだから違うって・・・」
「博文さんっ!この子は正真正銘、あなたと、私の赤ちゃんなのよ!」

こうべを垂れた白百合のブーケを持つ私の手が・・・アイボリーのウエディングドレスを纏った全身が怒りでワナワナと震えることを、抑えることができない!

博文さんをキッと睨む私は、26年の人生の中で、最高に醜い顔をしているに違いない。
こんなに誰かに怒ったのも、大勢の人がいる前で涙を流すことも、生まれて初めての経験だけど・・・そんなことはどうでもいい。

とにかく今は、この・・・茶番を終わらせなきゃ。

「あなたとは、絶対、いい?絶対に、結婚しないっ!」
「未散っ!」
「離婚よ!今すぐ!り、こん・・・」

「みちるっ!!」

最高に幸せな瞬間から一転して、不幸のどん底へ突き落されたショックが大きすぎたのか。
「離婚よ!」と叫んでいる途中で、私の意識がプッツリ途絶えてしまった。

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