ハッピーアワーは恋する時間
翌日の午後。
私は休憩がてら、春花さんと、生まれたばかりのせつなちゃんに会いに行った。

せつなちゃんには、すでに何度か会っているんだけど・・・やっぱり何度見てもかわいい!
私はニコニコ笑顔で、グーに握られている、せつなちゃんの小さな手に、人さし指でそっと触れた。

「赤ちゃんって、ただそこにいるだけで癒されるぅ」
「ええ。小さな体なのに圧倒的な存在感を放つ赤ちゃんって、本当に偉大だわ」

そう言ってせつなちゃんを愛し気に見る春花さんの表情は、「聖母」という言葉が良く似合うくらい美しい。
でも、穏やかに微笑む春花さんの目元には、うっすらとくまができている。

「春花さん、眠れてる?」と私が聞くと、春花さんは顔を横にふった。

「せつなの夜泣きが続いて」
「あぁそう。何か私にできることはある?掃除とか、晩ごはん作るとか」
「ありがとう。でもそれは北斗がしてくれるから」
「あぁ、やっぱりそうよね」

納得、という感じで頷いたとき、私のスマホが鳴った。


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