恋物語 ~夏~
「ど、どうしたん?」

「受け取って」

「え、あ、はい」

とりあえず花束を受け取ってその場に固まる。

「ひまわりなんかには負けるけどちっさい花も束にしたらきれいやろ?」

「うん」

「で、言いたいことはこんなんちゃうくて…」

「なんなんよ」

「夏が好き。バスケより好き」

涼しい風が吹いて翔太が言った言葉にあぜんとした。

「冗談やろ?」

「ホンマ」

「え、でも、祭りの時きれいな女の人と居らんかった?」

「は?俺祭りん時合宿やったで」

「でも…翔太に似た人居って翔太って呼ばれとって…」

「その話最初から最後まで話して?」

ウチは祭りん時のことを翔太に全部ゆった。
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