いつだって僕らは
次の授業のチャイムが学校中になり響き、あたしの席の所にいた梓は自分の席へと戻っていく。
他にも廊下でしゃべっていた人や他クラスに遊びに行っている人もすぐに戻ってくる。

藤谷が帰ってこない。

ああ、なんか嫌な予感がする。さっきの藤谷のテンションからすると何やら大変な事をしでかしそう。
まあ大丈夫だ。次の授業は藤谷の好きな国語(苦手だけれど好きらしい)。もうすぐ戻ってくる。

「はい、号令」

国語の先生が教室の黒板近くにあるドアから入ってくる。先生は雪島先生という人で、国語の先生なのだけれど理科の先生のような白衣を来ている。病院の先生みたいな感じ。なんでだろう。
そしてあたしの事を「時ちゃん」と呼ぶ。あたしの名字は時山で、雪島先生は何故かフレンドリーに呼んでくる。ちなみに、藤谷も「藤ちゃん」と呼ばれている。

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