ナンパ好き童貞×処女ビッチ
「ちょっと…話して下さい!やめて下さい」

男の人は綺麗な手で私の手首を
きゅっと握っていた。

どうやら私がナンパされてたようだ。
初めてナンパされたので反応が
分からない…

「やぁだっ!一目惚れなのー!」

犬系ナンパ野郎という単語が
脳裏をよぎった。

「LINOやってる?」

あっ小型犬…
どんどん私の脳内でこのナンパ野郎の
キャラクターの詳細が増えていく「…いいですけど。」
私が小声でそう言うと
手をパッと離しLINOのQRコード画面を
見せて目をキラキラとさせていた。
本当は簡単にLINO教えたくないけど
犬をみたいに尻尾を振られたら
しょうがない。
そう。私は犬派だ。

ふと時間を見ると
電車の時間が危うくなったので
LINOだけ交換して
犬系ナンパ野郎を後にした。『ドアが締まります…』
そういって電車のドアが締まり
私は手すりに背中を預けながら
電車に揺られていた。

たまたま近くに座っていた子供に
クッキーをあげた。
「ありがとうお姉ちゃん」ニヘヘッ
だってじーって見てたんだもん…

『あれー?さっきのお姉さんじゃん?』
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