一途な彼と不器用彼女①


蒼依「...って聞いてるの。」


陸「んあ?って蒼依か。」


蒼依「“蒼依か”じゃないでしょ。
私さっきから話してたのに聞いてなかったでしょ。」


やべ...理性がどうのこうの言ってたから蒼依の話全然聞いてなかった。


陸「悪い。もう一回言ってくれねーか?」


蒼依「もう一回だけしか言わないからね。
まず陸の部屋は私のとなりを使って。
いつも掃除しているからきれいだと思うけどでももし汚かったら掃除してくれてもいいから。
あと風呂場はここで────」


しかし蒼依んち部屋あまりすぎだろ。


使用していない部屋がまだ残り3部屋はあるからな。


それに風呂場も結構でかいし。


さすがマンションの最上階だな。


最上階って言ってもとなりの家なんてないからな。


となりの部屋がない分1部屋1部屋が広い。


だから1部屋1部屋も殺風景になってしまうんだろうな。


蒼依「────ってところかな。
陸たくさん説明したけどわかった?」


陸「ああ。
だいたいわかったはずだ。」


蒼依「そっか。
じゃあまたわからなかったら言って。
あとなんでも置いてくれていいからね。
じゃあ私は夜ご飯作るから陸優依お願いできるかしら?」


あ、そうか。もう晩御飯の時間なんだな。


ってかさっきから優依たちがいないと思ったらテレビの前に座ってアニメ見てるし。


たしかこのアニメは“妖怪物語”というホラー系のアニメだったはず...。


今では子供たちに有名だなんだの騒がれているやつだ。


優依「あ!!陸ぅやっときたぁ!
陸ぅも妖怪物語見ようよぉ!」


陸「ああ。そうだな。
俺アニメとか見るの7年ぐらい見てねーな。」


蒼兎「陸はアニメ嫌いなの?」


陸「いや、そうでもねーよ。
俺も小さいときよくテレビの前に座ってアニメ見てたし。
まぁ妹とのリモコンの取り合いだったけどな。」


優依「そうなんだぁ!
優依ねぇ!このキャラクター大好きなんだぁ!
このキャラクターねぇ?
化け猫?なんだけどぉでもこのキャラクターはいい妖怪なんだぁ!」


なんて嬉しそうに話す優依。


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